二つのリスク 2016 1 3

「二つのリスクとは、中国とサウジアラビアです」
 中国については、バブル崩壊後、どうなるか。
反中の人たちは、バブル崩壊を歓迎しますが、
やはり、バブルが崩壊すると、大きな懸念があります。
 それは、中国が「北朝鮮化」する可能性があります。
つまり、中国が北朝鮮のように先軍政治を行う可能性があるのです。
 次に、サウジアラビアのリスクとは、まだ先のことでしょうが、
財政破綻の可能性があります。
 このまま、30ドル台の原油安が続けば、
さすがのサウジアラビアも耐え切れないでしょう。
 当面は、過去の蓄積を取り崩すことで対応できますが、
原油安が5年、10年も続けば、財政破綻の可能性があります。
 さて、王制によって民衆を統治するには、
「パンとサーカス」が必要ですが、
贅沢な福祉政策(パン)は、原油安で維持できないでしょう。
 また、サウジアラビアは、イスラム諸国の中では、
戒律が厳しい国なので、娯楽(サーカス)も不可能でしょう。
 おそらく、サウジアラビアにおいては、
財政危機と王制の終焉は、同時にやってくるでしょう。
 将来的には、サウジアラビア革命とイスラム原理主義の台頭を考えておくべきでしょう。
その時、ペルシャ湾は、どうなるか。
そういうことも考えるべきでしょう。
 これは、悲劇であると同時、
「アラブ統一」への胎動となるでしょう。

週刊誌から 2004 6 23

ニューズウィーク日本版 2004 6.30
「サウジアラビア 王国崩壊へのカウントダウン」
「荒廃した首都の中で王宮だけが豪華」
「GDPの実に25%が王室に流れているともいわれる」
 ここで、歴史を振り返ってみましょう。
ムハンマド(マホメット)は、富の独占を批判し、審判の日が近いと説きました。
この教えは、貧民層などに、燎原の火のごとく広がっていきました。
 しかし、これは、当時のメッカにおいて、
支配階級であった裕福な商人たちからは、危険思想とみなされました。
 そこで、ムハンマドは、商人たちの迫害を逃れるために、
メディナへ移住したのです。
これが、622年の「ヒジュラ(聖遷)」です。




























































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